見せてもらおうか、ChatGPT 5.6の性能とやらを-国語PDF編

AI×中学受験

ChatGPT 5.6が出た。

推論が強くなった。
画像も文書も、さらに理解できるようになった。

らしい。

ならば、試してみようではないか。

もっとも、これは今回が初めてではない。
以前から新しいモデルが出るたびに、中学受験の国語PDFを渡してきた。

5.0でも試した。
5.5でも試した。

そして、そのたびに期待した。

今度こそ、縦書きの国語PDFを、そのまま正確に読めるのではないか、と。

算数、理科、社会では、ChatGPTは家庭学習でかなり使える。

ところが国語だけは、そうはいかない。

難しい文章を理解できないからではない。

そのさらに手前。

本文を正確に読み取れないのである。

5.5では、親の休日が終わった

中学受験の国語PDFは、AIにあまり親切ではない。

縦書き。
ルビ。
行番号。
傍線。
ページをまたぐ本文。

人間なら普通に読める。

だが、PDFから文字を取り出すと、抜ける。
順番が変わる。
ルビと本文が混ざる。

5.5では、本文を抽出させ、間違いを直し、もう一度確認した。

また抜ける。

直す。

今度は別の場所が崩れる。

数時間格闘して分かったのは、

ChatGPTが本文を正確に読めるようになる前に、親の休日が終わる

ということだった。

そこで国語だけは、CodexでPDFを処理し、ChatGPTが読める形に整える方法へ移った。

その顛末は、ChatGPTで読めなかった国語PDFをVSCode+Codexで処理した話にまとめている。

少々面倒である。

だが、読めていない文章を、読めた顔で解説されるよりはよい。

5.6、出だしは好調

今回も、まずPDF全体の構造を聞いてみた。

語句問題がある。
その後に長文が続く。
後半には設問がある。
縦書きなので右から左へ読む。

ほう。

分かっているではないか。

そこで本文冒頭を抽出させた。

文章は自然だった。
会話もつながっている。

これは、いけるかもしれない。

そして、次の一文が出てきた。

めろん味に檸檬味に苺。

別におかしくはない。

しかし、元の本文はこうだった。

めろん味に檸檬味に蜜柑に苺。

「蜜柑に」が消えていた。

読めないより、読めた顔をされる方が困る

金平糖の味が一つ減ったくらいで、物語の筋は変わらない。

だが、これは中学受験国語である。

「本文中から十五字で抜き出しなさい」

一語抜ければ終わりだ。

接続語が抜ければ、論理が変わる。
否定が抜ければ、意味が逆になる。
人物名が抜ければ、誰の気持ちかも変わる。

しかもChatGPTは、欠落に気づいていなかった。

文字化けしていれば、こちらも警戒できる。
「読めません」と言われれば、別の方法を考えられる。

だが今回は、自然な日本語として出てきた。

読めていないのに、読めた顔をしている。

じつにAIらしい。

必要な部分だけ確認すればよい?

では、設問に必要な箇所だけ画像で確認すればよいのではないか。

chatGPTもそれを提案する。

もっともらしい。

しかし、必要な箇所を確認するには、まず「どこを確認するか」を正しく判断しなければならない。

誤読していれば、違う場所を丁寧に確認する。

そのうえで、筋の通った説明を作る。というか捏造だ。

それなのに、である。

根拠も書かれている。
文章もきれい。

ただし、答えは間違い。

国語では、入口の小さなずれが、人物理解や心情解釈にまで広がる。

「だいたい読める」では足りないのである。

結論は、今回もCodex

ChatGPT 5.6は、PDF全体の構造を理解する力も、文章の大筋を追う力も上がっている。

それは感じた。

しかし、中学受験国語で必要なのは、

だいたい意味が分かること

ではない。

必要な箇所を、正確に参照できること

である。

「蜜柑」が抜けた時点で、国語PDFの直読を全面的に任せることはできない。

したがって、今回もCodexルートを継続する。

PDFを整えるのはCodex。
読んで考えるのはChatGPT。

5.6になって、後者は強くなった。
しかし、入口まですべて任せられるようになったわけではなかった。

算数、理科、社会はいける。

国語は、もう一手間。

ただし、国語に一手間かかるからといって、Plusが不要という話ではない。

算数・理科・社会の問題分析や、答案・公式解答・週報をまたいだ復習まで回すなら、我が家では中学受験でChatGPT Plusを使う価値はあると考えている。

とは言え、新モデルが出るたびに、今度こそと思う。てゆうか願う。

そして、同じ場所で転ぶ。

認めたくないものだな。AIなら読めるだろうという、思い込みゆえの過ちというものを。

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